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スターバックスの経営戦略を学ぶ『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』より

ichiniki

おはようございます。キャリアに悩む30代タカヒデです。

本日は、スターバックスがどのような経営戦略をとってきたのか『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』から学びます。

こんな人にオススメ
  • スターバックスがどのような経営戦略をとっているか知りたい
  • 経営危機をスターバックスがどのように立て直したのか興味がある
  • 自身の経営戦略の参考にしたい

スターバックスは広告費をほとんどかけていない

誰もが知っているスターバックスですが、多くの人はスターバックスのテレビCMは見たことがないかと思います。

アメリカにおける年間広告宣伝費をみると、ペプシやコカ・コーラが数十億ドル、マクドナルドが数億ドルのお金をかけて宣伝している一方、スターバックスはわずか100万ドル程度しかお金をかけていません。

スターバックスは広告にほとんどお金をかけていないのです。

そこには、顧客との絆を強化する「ブランドスパークス」というマーケティング手法があります。

利己的な売り込みをせず、文化や人道的な問題に絡めることができる機会を活用し、巧みに人々の心に訴えかける、という手法です

実際にスターバックスは、大統領選挙の投票率が低いと予想された際、「投票に行ってきた、とお店でいえばコーヒー1杯差し上げます」というテレビCMを1度だけ流しました。

このテレビCMは、世間の政治参加を促しつつ、ソーシャルメディアで拡散されます。

結果、選挙当日の無償提供コーヒーは200万杯も売れ、普段の2.5倍も飲まれました。

他にも、「地球温暖化防止のために、紙コップからマグポットに変えよう」というキャンペーンを行い、世界16ヵ国で大きな反響を得ることができました。

このようにスターバックスは、ネットと店舗、広告やCMの相乗効果を活かし、繰り返し社会にメッセージを発信し、共感を拡大しています。

「莫大な費用をかけずに人々の心に訴えかけ、お客様と積極的に関わる」マーケティング手法を生み出したのです。

このように、スターバックスは広告費をほとんどかけておらず、CEOのハワード・シュルツは、「一度に一人の顧客、一度に一つの店舗、一度に一つの市場と向き合っていれば必ず成功する」と、「スタバの店舗自体がスタバの広告塔である」と言っています。

「スターバックスらしさ」による経営危機からの立て直し

1971年に創業したスターバックスは成長を続けていましたが、2007年から2008年にかけて、売上は伸びているにも関わらず、利益は対前年▲52%と落としています。

合わせて、既存店舗の売り上げも来客数の減少に伴い落としていまいました。

このように「売上が増えているのに利益が減る」という状況は、一般的に費用が多すぎると考えられます。

スターバックスは経営を合理化する必要があると考え、コーヒーをスピーディーに提供するため、「店舗で豆を挽く方式」から、「挽いたコーヒーの粉を店舗に届けて保管する方式」に切り替えます。

その結果、

  • 引き立てコーヒー独特の重厚で豊かな香りが店から消えた
  • 研修不十分なバリスタでコーヒーを淹れるため味が落ちる
  • 売上アップのためのフードメニューがコーヒーの香りを台無しにする

といった、成長と効率性を追求するあまり、スターバックスの魅力が失われてしまいました。

スターバックスは、2008年にハワード・シュルツをCEOに復帰させます。

「スターバックスらしさ」つまり、家庭でも職場でもない、「第3の場所」としてのポジションを取り戻し、革新的な文化に戻ろうと考えます。

対策として、

  • 店舗でコーヒーを挽く方式に戻す
  • バリスタの再研修の実施
  • 新しいコーヒー開発
  • 最新のコーヒーマシンメーカーを買収

といった、価値向上への投資を惜しみませんでした。

加えて、同様の失敗を起こさないためにスターバックスの新しいビジョンを策定し新生スターバックスの行動指針とします。

これら一連の施策の結果、スターバックスは再生し、現在も成長を続けています。

このように、「スターバックスらしさとは何か?」と徹底的に考え続けることが大切です。

まとめ

本日は、スターバックスがどのような経営戦略をとってきたのか『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』から学びました。

まとめ
  • スターバックスは広告費をほとんどかけておらず、店舗自体が広告塔となっている
  • 文化や人道的な問題に絡め、巧みに人々の心に訴えかける、「ブランドスパークス」という手法を実施
  • 経営危機には「スターバックスらしさ」を突き詰め、家庭でも職場でもない、「第3の場所」としてのポジションを提供

以上、タカヒデでした。

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タカヒデ
タカヒデ
キャリアに悩む30代
大手通信企業で働く30代サラリーマン
今の会社で昇格を目指したいのか、転職したいのか、起業したいのか、キャリアに悩み中

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