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優しいだけでは失敗する!新任マネージャーがつまずく4つの罠と成功のコツ

ichiniki

おはようございます。キャリアに悩む30代タカヒデです。

本日は、優しいだけでは信頼されない?新任マネージャーが陥る4つの罠と初めての部下育成をスムーズに進めるための成功のコツを紹介します。

こんな人にオススメ
  • 課長・マネージャーに昇格した
  • 初めて部下を持ったが上手くいかない
  • マネジメントが苦手で仕事が憂鬱
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はじめに

「部下と上手くコミュニケーションが取れない…」「どう接すればいいのか分からない…」

初めて部下を持ったとき、多くの新任マネージャーは不安を抱きます。

これまで個人の成果で評価されてきた人が、急に「チームの成果」で判断される立場になるので当然のことです。

特に30代前後の新任マネージャーの方は「準備ができていないまま管理職になった」方も多いことでしょう。

この悩みはあなただけのものではなく、誰もが通る道でもあります。

本記事では、そうした管理者になったばかりの方の不安を解消し、初めてのマネジメントを軌道に乗せるための「落とし穴」と「具体的な実践ステップ」を紹介します。

この記事は私が受けたマネージャー研修と書籍でインプットした内容を参考にしているよ!

部下育成に悩む管理職は60%以上

初めて部下を持ったときに感じる不安は、あなただけのものではありません。

実際の調査によれば、60%以上の管理職が「部下の育成に悩みを抱えている」と回答しています。

■部下の育成に悩みを抱えているか

出典:部下育成の課題に関する実態調査

その内訳は「非常に抱えている」14.7%、「やや抱えている」47.3%で、半数を超える管理職が部下育成を大きな課題と捉えているのです。

この数字からも、マネジメントの難しさは皆が抱える共通の悩みであることが分かります。

新任マネージャーが最初につまずく落とし穴とは?

多くの人が悩みを抱えているマネジメント。

なぜ多くの人は、マネジメントにおいてどのような点で躓いてしまうのでしょうか?

立場が変わった後に直面する、よく起こる落とし穴を紹介します。

落とし穴①:優しさだけで信頼されると思い込む

新任マネージャーにありがちなのが「部下に嫌われたくない」という心理です。

良い関係を築こうとするあまり、注意や改善点を伝えられず、「頼りない上司」と見られてしまうケースがあります。

部下のためを思った行動が、部下の信頼を失い、自らの評価を下げてしまいます。

信頼は優しさそのものから生まれるのではなく、公平で一貫性のある態度、そして部下が納得できる判断から築かれるものです。

必ずしも優しいことだけが、部下の信頼につながるわけではないことを理解しておきましょう。

初めては注意や指導をすることって難しいよね…

落とし穴②:部下に丸投げする

「部下の自律性を尊重したい」と思うあまり、具体的な指示を出さずに仕事を丸投げしてしまうのも典型的な失敗パターンです。

ゴールや期待値を伝えないまま任せてしまうと、部下は「放置された」と感じ、不安や不信感を抱えます。

特に経験が浅いメンバーほど、適切な支援や方向性がなければ迷走してしまいます。

マネジメントの役割は「全部任せる」ことではなく、「ゴールを提示して手段は委ねる」ことです。

明確な指示を出したうえで、定期的な進捗確認をしていくことを意識しましょう。

落とし穴③:自分で仕事を抱え込む

一方で逆のパターン、「自分でやった方が早い」と仕事を抱え込んでしまう上司も少なくありません。

仕事を部下に振ることなく、残業してでも自分ですべて行ってしまいます。

短期的には効率的に見えても、部下の成長機会を奪い、結果的にチーム全体のパフォーマンスを下げる大きな要因です。

また、自分自身が疲弊して本来のマネジメント業務に時間を割けなくなる危険性もあります。

部下の力を引き出すためには「任せる勇気」が必要です。

個人としての成果から、チーム全体で成果を出す意識に切り替えましょう。

落とし穴④:部下への評価やフィードバックを後回しにする

忙しさを理由に部下への評価やフィードバックを後回しにすると、部下は「自分のどこが評価されているのか」「改善すべき点はどこか」が分からず、モチベーションを失ってしまいます。

特に若手や新入社員はタイムリーな言葉が成長の大きな後押しになるため、フィードバックが遅れるほど効果が薄れてしまいます。

さらには「自分を見てもらえていない」と感じ、部下から上司への信頼も失ってしまいます。

会社から決められたレビュー期間でまとめて話すよりも、「日常の仕事の中で小さく伝える」ことが大切です。

忙しい時こそ、数十秒のフィードバックを積み重ねる意識を持ちましょう。

初めてのマネジメントで成果を出す6つのコツ

では、これまで紹介してきた「落とし穴」を踏まえ、初めてのマネジメントで成果を出すためにはどのようにすればよいのでしょうか?

マネジメントにおける成功のコツを見ていきましょう。

コツ①:心理的安全性を高める

チームの力を最大限に発揮するための土台となるのが心理的安全性です。

心理的安全性とは「この職場では自分の意見を言っても大丈夫」「失敗しても責められない」という安心感を指します。

Googleが行った研究でも、心理的安全性は高業績チームに共通する最重要要素とされています。

新任マネージャーは、まず「安心して発言できる雰囲気」をつくることを意識しましょう。

心理的安全性を高めることで、部下は失敗を恐れず挑戦でき、結果的にチーム全体の成長スピードも上がります。

「部下に嫌われたくない優しさ」ではなく、「何があっても守ってあげる優しさ」を持ちましょう。

なお、心理的安全性については↓の記事でも詳しく解説しているので、気になる方はぜひチェックして下さい。

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コツ②:役割とゴールを明確化する

部下が迷いや不安を抱える原因の一つは「自分は何を期待されているのか」が不明確なことです。

目的や役割が曖昧なまま仕事を任されると、部下はやるべきことが分からず成果も不安定になります。

そこで必要なのが、役割とゴールを明確化することです。

「あなたはこのプロジェクトで○○を担当し、成功の基準は△△です」と具体的に伝えることで、部下はゴールに向けて何をすべきか考えるようになります。

明確な役割と目標が示されれば、部下は余計な不安にとらわれず、自分の力を発揮することに集中できるのです。

コツ③:自律性を尊重する

部下のモチベーションを高めるうえで、自律性の尊重は欠かせません。

心理学の自己決定理論でも、人が主体的に動くためには「自律性」が必要だとされています。

新任マネージャーが陥りやすいのは「やり方まで全部自分で決めて指示してしまう」ことです。

これでは部下の成長意欲を削いでしまいます。

大切なのはゴールを提示し、そこに至る手段は部下に任せる姿勢です。

自律性を尊重することで「やらされ感」が減り、部下は自分の仕事に責任と誇りを持つようになるのです。

コツ④:SBIモデルでフィードバックする

部下を成長させるために必要不可欠なのがフィードバックです。

しかし「頑張ってね」や「もっと工夫して」といった抽象的な言葉では効果が薄く、時にはモチベーションを下げてしまうこともあります。

そこで役立つのがSBIモデルです。

  • Situation:状況
  • Behavior:行動
  • Impact:影響

これらを意識し、具体的に「いつ、どこで、どんな行動があったか」と「それがどんな結果をもたらしたか」を伝えることで、部下は改善点や強みを客観的に理解できます。

良い点も改善点も行動レベルで伝えることで、部下の納得感を高め的確なフィードバックに繋がります。

コツ⑤:コーチング型の問いかけを使う

部下に成長してほしいと思うと、つい「こうやりなさい」と答えを教えたくなります。

しかし、それでは部下は受け身になり、自分で考える力が育ちません。

新任マネージャーに必要なのは、コーチング型の問いかけを意識することです。

「この課題にどう取り組もうと思う?」「うまくいかなかった理由は何だと思う?」と質問を投げかければ、部下は自分の考えを整理し、主体的に行動できます。

もちろん状況によっては具体的に答えを教える必要もありますが、常に答えを与えるのではなく、考えるプロセスをサポートする姿勢が重要です。

問いかけによって引き出された答えは、部下自身の納得感を伴うため実行力が高まり、長期的にはチーム全体の自走力につながります。

コツ⑥:挑戦度×支援度で負荷を調整する

マネジメントにおいて難しいのは「どれくらいの負荷を部下に与えるか」という点です。

簡単すぎる仕事ばかりでは成長しない一方、難しすぎる課題を任せれば挫折してしまいます。

ここで役立つのが「挑戦度×支援度」の視点です。

挑戦度が高い難しい課題でも、十分なサポートがあれば部下は安心して挑めます。

逆に支援が足りなければ、不安やプレッシャーでパフォーマンスは低下します。

上司が意識すべきは「高い挑戦×十分な支援」の組み合わせをどう実現するかです。

これにより部下は成長実感を得ながら成果を出せるようになります。

【実践編】マネジメントで成果を出す!最初に着手すべき7ステップ

これまでマネジメントにおいて成果を出すコツを紹介しました。

最後にこのコツを実現するために、まず着手すべき具体的なステップを紹介します。

初めてマネージャーになる方は是非自らの業務に取り入れてください。

ステップ1:自己紹介と心理的安全性の宣言

新任マネージャーとして最初にすべきことは、チームに「安心して働ける環境」を宣言することです。

単なる自己紹介で終わらせるのではなく、「このチームでは意見を自由に出していい」「失敗は責めず、一緒に改善する」という姿勢を言葉にして伝えることが重要です。

この一言があるだけで、部下は意見を出しやすくなります。

もちろん宣言は形式的なものではなく、日々の言動とセットで実践することが大切です。

安心できる雰囲気を示すことで、部下との信頼関係構築の土台が築きましょう。

「心理的安全性」という言葉をそのまま使うと信頼が無くなってしまうからやめた方がいいよ!

ステップ2:部下との1on1を設定する

信頼を深め、部下の本音を引き出すためには1on1が効果的です。

まずは週1回30分を目安に定例化することから始めましょう。

議題は上司が一方的に決めるのではなく、部下に事前に考えてもらうと主体性が生まれます。

それは必ずしも仕事に関することでなくても構いません。

例えば「今困っていること」「最近挑戦していること」「家族の悩み」などを話題にすると、仕事の進捗だけでなく成長やモチベーションの理解にもつながります。

大切なのは「評価」ではなく「理解と支援」の場であることを明確にすることです。

早い段階で1on1を習慣にすることで、部下は安心して悩みを相談でき、上司も問題を早期に把握できるようになるのがポイントです。

ステップ3:部下の役割とゴールを共有する

チームが動き出すために、部下一人ひとりの役割と目標を明確にし、共有しましょう。

役割が曖昧なままでは部下は「何を期待されているのか分からない」と不安を抱え、成果も不安定になります。

役割とゴールを共有することは、部下にとっての安心材料であり、上司にとっても期待値を揃えることで不必要な摩擦を防ぐ手段となります。

1on1の機会などを活用し、部下一人一人に具体的な指示を出してください。

ステップ4:小さなタスクを裁量付きで任せる

マネジメントの初期段階で重要なのは部下に業務を「任せる」ことです。

ただし、いきなり大きな案件を一任するのではなく、小さなタスクをゴールだけ示して裁量を与えるのがポイントです。

細かなやり方まですべてを指示してはいけません。

成果基準を明確にしつつ、方法は部下に委ねます。

これにより部下は自分で考える余地を持ち、責任感と達成感を得られます。

新任マネージャーは「全部やらせる」のではなく「できる範囲から裁量を渡す」ことを意識しましょう。

ステップ5:雑談で信頼関係を深める

マネジメントは仕事の指示や評価だけで成り立つものではありません。

部下と日常的に信頼関係を築くためには、雑談の力が必要です。

例えば「最近ハマっていること」「休日の過ごし方」など、軽い会話を通じて相手を知ることで心理的距離が縮まります。

信頼関係ができると、部下は困ったときに相談しやすくなり、問題が大きくなる前に解決につなげられます。

特に注意すべきは相手に関心を持つ姿勢です。

一方的に自分の話をするのではなく、部下の反応を観察しながら、適度な距離感で会話を楽しむことで「この人には安心して話せる」と思ってもらえるようになります。

なお、上司との目線で紹介してますが、↓の記事で雑談の一覧について紹介しているので、話題に悩む方は参考にしてください。

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上司との気まずい時間…雑談に使えるネタ一覧97事例をパターン別に紹介
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ステップ6:「褒める」フィードバックを試す

フィードバックは改善点だけでなく、良い行動を強化するためにも重要です。

特に新任マネージャーは最初に「褒める」フィードバックから始めましょう。

SBIモデルを活用し具体的に伝える点がポイントです。

「いつ、どんな行動が、どんな結果をもたらしたか」これを意識して伝えましょう。

褒められた行動は再現されやすくなり、部下の自信にもつながります。

行動と結果を結び付けて伝えることが重要です。

ステップ7:「挑戦度×支援度」で次の課題を一緒に考える

部下が小さな成功を重ねたら、次は成長を促す課題設定です。

ここで大切なのが先ほど紹介した「挑戦度×支援度」の視点です。

挑戦度を上げても、あなたからの十分なサポートがあれば部下は安心して挑めます。

サポートをしながら、次のレベルに挑戦していきましょう。

部下も今の課題から難易度を上げなければレベルアップしていきません。

逆に部下がレベルアップすれば、組織の底上げができます。

マネージャーとして、組織のレベルアップを意識し、取り組みましょう。

まとめ

本日は、優しいだけでは信頼されない?新任マネージャーが陥る4つの罠と初めての部下育成をスムーズに進めるための成功のコツを紹介しました。

初めて部下を持った時のマネジメントのコツ
  • コツ①:心理的安全性を高める
  • コツ②:役割とゴールを明確化する
  • コツ③:自律性を尊重する
  • コツ④:SBIモデルでフィードバックする
  • コツ⑤:コーチング型の問いかけを使う
  • コツ⑥:挑戦度×支援度で負荷を調整する

初めて部下を持つマネージャーにとって、戸惑いや不安を感じることは自然なものです。

大切なのは完璧にこなすことではなく、一歩ずつ試しながら改善を続けることです。

マネジメントはスキルであり、経験を通して必ず成長していきます。

誰もが最初は初心者です。

マネージャーとしても成功するために、この記事が参考になれば幸いです。

以上、タカヒデでした。

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ABOUT ME
タカヒデ
タカヒデ
キャリアに悩む30代
大手企業で企画職を10年以上経験する34歳
経済的には安定している一方、社外では自分の市場価値が低いと気づき、25歳から副業に挑戦
失敗も含めた経験を糧に、30代が自分の力でキャリアを切り拓くための学びを発信しています
将来は会社に頼らず、自分の事業を立ち上げることを目指しています
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