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個人でも必要?リスキリングの必要性と実践するための10STEP

ichiniki

おはようございます。キャリアに悩む30代タカヒデです。

本日は、「リスキリングが本当に必要なのか分からない」「イマイチ疑問がある」という方に、リスキリングの必要性と実践するためのプロセスを紹介します。

こんな人にオススメ
  • 時代の変化についていけない
  • リスキリングという言葉をよく聞くがよくわからない
  • 具体的にリスキリングで何をすればよいかわからない
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はじめに

近年、ビジネスの現場では「リスキリング」という言葉を耳にする機会が急増しています。

デジタル技術の進化や働き方の多様化、そして終身雇用制度の崩壊により、個人がスキルをアップデートし続けることが求められる時代に突入しました。

本記事では、リスキリングの定義や社会的背景、企業や個人にとってのメリットを解説しながら、最後には誰でも実践できる「リスキリングの10STEP」まで紹介します。

今後のキャリアを前向きに切り拓くために、まずはリスキリングの基本から学んでいきましょう。

そもそもリスキリングとは

リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、新しい業務や職業に就くこと」を指します。

単なるスキルの「学び直し」ではなく、別の分野や職種にも対応できるように能力を再構築することが目的です。

近年では特にデジタル分野において、AIやデータサイエンスなど新しいスキルのニーズが急増しています。

たとえば、マーケティング担当者がWeb広告やSNS運用、解析ツールの操作などを学ぶことにより、職務の幅を広げる手段として注目されています。

もはや一つのスキルを長く使い続ける時代ではなくなり、柔軟にスキルを習得し直す「リスキリング」の必要性が高まっているのです。

なぜリスキリングをする必要があるのか

リスキリングの必要性は、個人にとっても社会全体にとってもますます重要になっています。

特にビジネス環境の変化が加速する中で、従来のスキルでは対応できない場面が増えている状況です。

この変化に対応するには、新たな知識や技能を身につけることが不可欠です。

以下に、必要性を支える4つの理由について詳しく見ていきましょう。

理由①:デジタル化・テクノロジーの進化を進めるため

AI、IoT、ビッグデータなどのテクノロジーが急速に進化し、ビジネスや生活のあらゆる分野でデジタル化が進んでいます。

たとえば小売業では、オンライン販売やデジタルマーケティングの導入が当たり前になりつつあり、従来の店舗運営スキルだけでは対応が困難です。

こうした変化に追いつくためには、従業員一人ひとりが新しいデジタルスキルを習得し、変化に柔軟に対応できる力を身につける必要があります。

リスキリングは、単なる業務改善ではなく、企業競争力を維持・向上させるための基盤となるものなのです。

個人にとっても、時代の変化に乗り遅れないためにデジタルスキルを再習得することは重要です。

理由②:国外と比べ、日本のDXの推進が出遅れているため

日本は海外と比較して、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進行が遅れていると指摘されています。

欧米諸国ではすでに多くの企業がクラウドやAIを導入し、業務効率の向上や新規ビジネスの創出に成功しています。

こうした国際的な競争の中で、日本が取り残されないためには、働く人々が自らスキルを再構築し、変化に対応していくことが不可欠です。

政府も「デジタル人材育成」を重点政策に掲げ、補助金や学習支援を進めていますが、最終的には個人のリスキリング意識がカギを握ります。

理由③:終身雇用が当たり前ではなくなっているため

かつては「一つの企業で定年まで勤め上げる」という終身雇用が一般的でしたが、現在はそのモデルが崩れつつあります。

企業の経営環境が不安定になる中、早期退職やリストラが珍しくなくなり、転職や副業も一般化してきました。

こうした状況においては、一社に依存せず、自らの市場価値を高める努力が求められます。

リスキリングは、これまでの経験に新たなスキルを加え、自分の働けるフィールドを広げる有効な手段です。

「いつでも転職できる力」を持つことが、現代の働き方における大きな強みとなっています。

理由④:自分の選択肢を広げるため

リスキリングは「万が一の備え」だけでなく、自分の可能性を広げるポジティブな手段でもあります。

たとえば、デザインに興味を持った営業職の人が、オンライン講座でグラフィックデザインを学び、副業として案件を受けるようになった事例もあります。

新たなスキルを得ることで、今まで選べなかった職種やプロジェクトに挑戦できるようになり、キャリアの選択肢は飛躍的に広がります。

さらに、学び続ける姿勢は自己肯定感やモチベーションの向上にもつながります。

リスキリングは単なる「必要に迫られた行動」ではなく、「主体的に未来を切り拓くための投資」と考えることができるのです。

一般的な企業のリスキリングへの取り組み状況は?

企業全体でリスキリングに積極的に取り組んでいるのは、まだ少数派です。

2024年の帝国データバンクの調査によると、「リスキリングに積極的に取り組んでいる」と回答した企業は「全体の26.1%」にとどまっています。

■リスキリングの取り組み状況

引用:帝国データバンク リスキリングに関する企業の意識調査(2024年)

多くの企業では、予算や人材、ノウハウの不足が課題となっており、従業員に対して十分な支援が行き届いていないのが実情です。

一方で、デジタル分野に強みを持つ企業や、イノベーションを推進する企業では、リスキリングを重要な経営課題と位置づけ、社内講座や外部連携を活用して学習環境を整えています。

こうした企業においては、社員のスキル向上が業績向上にも直結しており、今後はこうした取り組みが主流になっていくことが期待されます。

リスキリングをすることのメリット(企業目線)

では、リスキリングをすることのメリットは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

まずは企業の目線で3つの効果について解説します。

メリット①:DXによる業務効率化

リスキリングにより従業員がデジタルスキルを習得すると、業務のデジタル化・自動化が進み、生産性が飛躍的に向上します。

たとえば、これまで紙ベースで行っていた申請業務や在庫管理を、クラウド上のシステムに置き換えることで、手間やミスを大幅に削減することが可能になります。

従業員が自らRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し、月何十時間分の手作業を削減した事例もあります。

このように、リスキリングによってDXが加速されれば、業務が効率化され、コストカットにもつながります。

メリット②:新たなアイデアやビジネスプランの創出

リスキリングは単なるスキルの習得にとどまらず、従業員の視野を広げ、新たな発想を生み出すきっかけにもなります。

たとえば、リスキリングによりデータ分析に基づく新しいキャンペーン手法を提案し、実際に成果を上げたケースもあります。

異なる分野の知識を掛け合わせることで、既存の業務に革新をもたらすだけでなく、社内から新規事業のタネが生まれる可能性も高まります。

イノベーションを生む「土壌」として、リスキリングは非常に有効な施策といえるでしょう。

メリット③:従業員満足度の向上

企業がリスキリングの機会を提供することは、従業員にとって「大切にされている」という実感につながります。

学びや成長を支援される環境は、働くモチベーションを高める要因にもなります。

特に若手社員や中堅層にとっては、将来のキャリアパスを描く上で、自分が今後どんなスキルを習得できるのかが非常に重要です。

人事制度と連動してスキル習得に報酬や評価が連動している企業では、社員のロイヤルティも向上しやすくなります。

結果として、離職率の低下や社内の活性化といった副次的な効果も期待できます。

リスキリングをすることのメリット(個人目線)

リスキリングは、企業だけでなく個人にとっても大きなメリットをもたらします。

引き続き、個人にとって実感しやすい3つのメリットを紹介します。

メリット①:転職における市場価値の向上

リスキリングによって得た新たなスキルは、転職市場での「武器」となります。

たとえば、営業職の人がデジタルマーケティングを学び、SEOやSNS運用の知識を持つことで、IT企業やスタートアップへの転職も可能になります。

IT・デジタル人材の不足が続く中で、即戦力となるスキルを持った人材は非常に重宝されます。

実際に、資格やスキルを保有している求職者の年収が高い傾向にあります。

自分のキャリアを主体的に築くためにも、リスキリングは極めて有効な手段です。

メリット②:業務の幅が広がる

スキルの再習得によって、これまで自分が関われなかった業務にも積極的に取り組めるようになります。

例えば、営業職にも関わらず新たな知識を身につけたことで、企画業務を任されるようになった例もあります。

業務の幅が広がることで、日々の仕事にやりがいや新鮮さが生まれ、マンネリを防ぐことができます。

また、さまざまな経験を積むことで柔軟性や適応力も高まり、どのような環境でも活躍できる「ポータブルスキル」が身についていきます。

メリット③:社内での昇格に繋がる

リスキリングで習得したスキルは、昇格や昇進のチャンスを広げるチャンスにもなります。

特に、マネジメント層やプロジェクトリーダーには、複数の分野にまたがる知識や調整能力が求められるため、広範なスキルセットを持つ人材が有利です。

たとえば、ITに疎かった中堅社員が、社内研修でクラウドサービスの知識を習得し、新プロジェクトの責任者に抜擢された事例もあります。

自ら学びに取り組む姿勢そのものが上司や経営層から高く評価されることも多く、結果的にキャリアアップの機会を引き寄せるのです。

個人でもリスキリングを実現する10ステップ

リスキリングは企業の支援がなくても、個人の意思と工夫で十分に実現可能です。

実際に多くの人が働きながら学び、転職やキャリアアップに成功しています。

最期に「自分の力でリスキリングを実践するための10のステップ」をご紹介します。

順を追って進めていくことで、新しいキャリアへの扉を開いてください。

ステップ①:現状把握

まずは自分の現在地を知ることがリスキリングの第一歩です。

どんなスキルを持っていて、何が不足しているのかを明確にしましょう。

また、自己診断ツールやスキルチェックリストを使うと、客観的にスキルを評価できます。

現状を正しく把握することは、今後の学びの方向性を決める上で非常に重要です。

具体的には以下の観点で自分を観察してみましょう

  • 現在の興味関心
  • 解決したい課題
  • 強み、好き嫌い
  • 今までのキャリア
  • 持っているスキル
  • 組織における自分に対する評価

ステップ②:マインドセットづくり

リスキリングを成功させるためには、学ぶためのマインドセットを整えることが不可欠です。

リスキリング開始当初の「不安」「苦手」といった気持ちから、小さな成功体験を積み重ねることで、自信をつけ、前向きなマインドにしていきます。

デジタル分野へのリスキリングを始めるにあたっての最大の敵は「思い通りにならない事態」への対処です。

自分で調べ原因を突き止め、自分で解決できるようになることで自信をつけることができ、似たような問題が起きたとしても徐々に対処ができるようになっていきます。

ステップ③:デジタルリテラシーの向上

デジタルリテラシーとは、「デジタル分野の知識を身につけ、デジタル技術を使いこなすことができる」ことを指します。

デジタルに対する理解が深まると、「自分の強み×デジタルで何ができるか」というアイデアがより具体的に考えられるようになります。

パソコン操作、クラウドサービス、SNS活用、セキュリティの基礎など、最低限の知識があることで、学びの効率も飛躍的に高まります。

無料のeラーニングサイトやYouTubeなどには、初心者向けのデジタルリテラシー講座が豊富にあります。

まずは日常業務の中で使えるスキルから取り組んで、自信を積み上げていきましょう。

ステップ④:キャリアプランニング

次に、自分が目指すべき方向性を明確にしましょう。

「どんな仕事をしたいのか」「将来どんな働き方をしたいのか」を言語化することで、必要なスキルが見えてきます。

キャリアプランは一度きりでなく、ライフステージに応じて柔軟に見直すことが大切です。

目標が定まれば、学習の選択にも迷いがなくなります。

まだ本格的なリスキリングを開始する前の段階なので、決定する必要はありません。

以下の3点を考慮しながら考えてみましょう

  • 現在の職務や自分のスキルを活かす方向性
  • 自分の持っているスキル×デジタルで何ができるか
  • スキルの隣接性を活かす

ステップ⑤:情報収集の仕組みづくり

効率的なリスキリングには、常に新しい情報にアクセスできる環境づくりが不可欠です。

まずは信頼できるメディアや専門家のSNSをフォローし、最新トレンドに触れる習慣をつけましょう。

具体的には、

  • 最新ニュースが自動でアップデートされるアプリ
  • ブログやSNSの有効活用
  • オンラインメディアの購読

などを活用します。

情報感度は、学びの質を大きく左右するため重要です。

ステップ⑥:学習開始

方向性と情報がそろったら、いよいよ学習スタートです。

最近では「Udemy」「Progate」「YouTube」「Schoo」など、スキルに応じた教材が豊富にあります。

最初から完璧を目指さず、「1日15分だけ」などハードルを下げて始めることが続けるコツです。

重要なのは「自分に合った教材」を選ぶことです。

動画が得意な人もいれば、本でじっくり学ぶ方が向いている人もいます。

学習内容は必ず手を動かしながら進めることで、理解が深まり定着しやすくなります。

ステップ⑦:デジタルツールの活用

学習を効率化するためには、デジタルツールの活用が欠かせません。

新しく目にしたツールに臆せず使ってみる習慣を身につけます。

デジタル分野に苦手意識がある方は、触ったことのない新しいツールを使わなければならないタイミングに嫌な気持ちを感じてしまうことがあります。

まずは業務を通じて新しいツールを利用する機会を最大限活かしてみましょう。

ステップ⑧:アウトプットに挑戦

学びの効果を高めるには、インプットだけでなくアウトプットが不可欠です。

ブログを書く、SNSで発信する、友人に説明するなど、自分の言葉で再構築することが理解を深めます。

たとえば、学んだプログラミングで簡単なWebサイトを作ってみたり、デザインの勉強をしているなら実際にバナーを作ってみるのも効果的です。

また、アウトプットはスキルの証明にもつながるため、ポートフォリオとして活用できます。

小さな実践を積み重ねることが、自信と成長に直結します。

ステップ⑨:学習履歴とスキル証明

スキルを社会的に認知してもらうためには、「見える化」が重要です。

たとえば、修了証が発行されるオンライン講座を選んだり、資格取得を目指すのも一つの方法です。

「MOS」「簿記」「基本情報技術者」「Google認定資格」などは、履歴書に記載でき、転職時にもアピール材料になります。

また、自作のポートフォリオサイトに実績を掲載するのもおすすめです。

これまでの学習ログを記録しておくことで、自分の成長を可視化でき、次のステップへの自信にもつながります。

ステップ⑩:新しいキャリア、仕事の選択

リスキリングを経て得たスキルや知識は、新たなキャリアへの選択肢を広げてくれます。

新しく学んだスキルを実践するためには、ただ受け身で待っていてもなかなかその機会は訪れません。

自ら積極的に機会をつかんでいく必要があります。

  • 現在の部署でスキルを実践
  • 部署異動を希望しスキルを実践
  • 副業等の社外経験
  • 転職を視野に入れる
  • フリーランスへの挑戦

これらの機会に積極的に挑戦し、新しいチャンスを掴んでいきましょう。

今回参考にした本は↓のリンクから購入することも可能です。興味がある人は確認してみてください。

まとめ

本日は、「リスキリングが本当に必要なのか分からない」「イマイチ疑問がある」という方に、リスキリングの必要性と実践するためのプロセスを紹介しました。

個人でもリスキリングを実現する10ステップ
  1. 現状評価
  2. マインドセットづくり
  3. デジタルリテラシーの向上
  4. キャリアプランニング
  5. 情報収集の仕組みづくり
  6. 学習開始
  7. デジタルツールの活用
  8. アウトプットに挑戦
  9. 学習履歴とスキル証明
  10. 新しいキャリア、仕事の選択

リスキリングは、もはや一部の専門職や企業の取り組みにとどまらず、すべてのビジネスパーソンにとっての“必須スキル”となりつつあります。

デジタル化の波は加速しており、日本のDXが世界と比べて遅れている今だからこそ、個人の自発的なスキルアップがこれまで以上に重要視されます。

今回紹介した10のステップを参考に、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

以上、タカヒデでした。

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タカヒデ
タカヒデ
キャリアに悩む30代
大手通信会社で働く34歳サラリーマン
25歳ごろからサラリーマンとしての働き方に不満があり、投資や副業に挑戦
その中で手に入れた知識を同じようにキャリアに悩む人に共有していきます

現在は「将来起業をすること」を目標に仕事の合間を縫って挑戦中
・X:@takahide_san
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