自分の軸を決める!キャリアアンカーとは?診断方法と8分類を解説

おはようございます。キャリアに悩む30代タカヒデです。
本日は、これから転職を始めるという人に…自分の軸を決めるキャリアアンカーについて、診断方法と8つの分類を紹介します。
- これから転職活動を始める
- 自己分析・自分のキャリアを考えたい
- 今のキャリアで良いか悩んでいる
キャリアアンカーとは?
キャリアアンカーとは、個人がキャリア選択や職業上の意思決定を行う際に「決して譲れない価値観」や「自分らしさの中心」を指します。
これは、仕事や職場環境が変わっても一貫して変わらない「自分のキャリアの軸」となるもので、人生の満足度や働きがいに直結する要素です。
このキャリアの軸を明確にし、自分のキャリアアンカーを理解することで、迷いの少ないキャリア形成が可能になります。
キャリアアンカーを理解するメリット
キャリアアンカーを理解することは、自分にとって「ブレない軸」を見つけることにつながります。
これを踏まえてキャリア設計を行うことで、選択に一貫性が生まれ、迷いや後悔の少ない人生を歩むことができます。
たとえば「専門性」を重視する人は、昇進よりもスキルを磨ける現場を選ぶべきですし、「ワークライフバランス」が軸であれば、福利厚生や勤務制度を重視した企業選びが効果的です。
また、転職や昇進などの節目ごとにアンカーを再確認することで、環境や年齢による価値観の変化にも柔軟に対応できます。
目先の条件だけにとらわれず、「自分らしい働き方」を設計する視点を持つことができるのです。
キャリアアンカーのもととなる3つの要素
キャリアアンカーは以下の3つの要素から形成されます。
- 動機
- コンピタンス
- 価値観
「動機」「コンピタンス」「価値観」これらは互いに影響し合い、個人のキャリア上の選択を導く土台となります。
この3つの要素が重なる部分こそ、「キャリアの軸=キャリアアンカー」です。

以下で、それぞれの要素について詳しく見ていきましょう。
要素1 動機:どんな仕事がしたいのか
動機とは、そもそもなぜ働くのか、どのような仕事に心が動くのかという「仕事への欲求や関心」です。
たとえば「人の役に立ちたい」「新しいことに挑戦したい」などの気持ちは、キャリアを選ぶ際の原動力になります。
動機は学生時代の経験や初めての仕事などを通じて形成されることが多く、自分の仕事観や職業選択の方向性を決定づけます。
動機を明確にすることで、満足度の高いキャリア選択が可能になるのです。
要素2 コンピタンス:何が得意なのか
コンピタンスとは、自分の強みや得意分野、つまり「職業能力やスキル」を指します。
たとえば「プレゼンが得意」「データ分析が得意」といった能力は、自然とその分野の仕事に向かう動機を生みだすのです。
また、他者から評価された経験も、自分の強みを知る手がかりとなります。
キャリアを考える際は、好きなことだけでなく、どのような能力を周囲に提供できるかという視点も重要です。
要素3 価値観:何に価値を感じるのか
価値観は、自分が人生や仕事において「何を大切にしているか」という信念や考え方です。
たとえば「家族との時間を重視したい」「社会的意義のある仕事がしたい」などが該当します。
同じ職種でも、重視する価値観が違えば選ぶ企業や働き方は変わります。
自分の価値観を理解することは、長く続けられる仕事を選ぶうえで欠かせません。
自己理解を深めるうえで、定期的に価値観を見直すことも効果的です。
キャリアアンカーの8分類
キャリアアンカーは、8つのタイプに分類されます。
それぞれが異なる価値観や職業観を反映しており、自分に合った働き方を見つけるヒントになります。
分類 | 特徴 | 職業例 |
---|---|---|
管理能力 | 1つの目標に向かって組織をまとめていくことに価値を見出す | マネージャー・管理職 |
ワークライフバランス | 仕事とプライベートのバランスを保ちながら働くことに価値を見出す | 事務職・制度の充実した企業 |
チャレンジ | 難しい課題や問題に挑戦することに価値を見出す | 営業職・スポーツ選手 |
専門・職能別能力 | プロフェッショナルとして専門性や技術力を高めることに価値を見出す | 研究者・技術職・エンジニア |
奉仕・社会貢献 | 仕事を通じて社会や人の役に立つことに価値を見出す | 医療関係職・教育関係職 |
保障・安定 | 社会的・経済的な安定が確保できている仕事に価値を見出す | 公務員 |
起業家的創造性 | 独創的な発想が活かせる仕事をすることに価値を見出す | 起業家・発明家・クリエイター |
自律と独立 | 自分の裁量で進められる仕事に価値を見出す | フリーランス・作家 |
以下に各分類を紹介し、具体的な特徴と適職例を挙げていきます。
分類1:管理能力
管理能力を重視する人は、組織の中で人を束ねる役割に魅力を感じます。
全体を俯瞰し、目標に向かってチームを導くことにやりがいを見出します。
たとえば、部門長やプロジェクトマネージャーなど、意思決定権を持ち、責任ある立場での活躍を目指す傾向があります。
このタイプの人は、成果によって自らの価値を実感し、成長意欲も高いことが特徴です。
分類2:ワークライフバランス
仕事と私生活の調和を最優先するタイプです。
「家族との時間を大切にしたい」「趣味を楽しむ余裕がほしい」といった価値観が軸になります。
このタイプにとっては、給与や出世よりも、自分らしい生活リズムを保てる環境が重要です。
たとえばフルリモート勤務やフレックスタイム制度が整った企業での勤務を志向する傾向があります。
分類3:チャレンジ
常に新しい課題に挑戦したいという強い欲求を持つタイプです。
「困難なプロジェクトに取り組みたい」「成果で自分の力を証明したい」といった姿勢が特徴で、単調な仕事や安定した環境には満足できません。
起業家、スタートアップ企業のリーダー、新規事業担当者などに向いています。
失敗を恐れず、成長機会を求めて転職する人も多いです。
分類4:専門・職能別能力
自分の専門知識や技術に誇りを持ち、それを活かして価値を提供したいと考えるタイプです。
たとえば、研究者、エンジニア、デザイナー、会計士などが該当します。
このタイプの人は、専門性を磨くことが仕事のモチベーションになり、管理職よりも現場で活躍することを望むケースもあります。
継続的な学習意欲が高いことも特徴です。
分類5:奉仕・社会貢献
社会的な意義や人の役に立つことに価値を見出すタイプです。
医療従事者、教師、NPO職員など、人のために働くことにやりがいを感じます。
給与や地位よりも、誰かを助けること、地域社会への貢献がモチベーションの源になります。
このタイプは、自己犠牲的な行動を取ることもありますが、それを苦と感じない強さを持っています。
分類6:保障・安定
将来の安定や雇用の継続性を最も重視するタイプです。
公務員や大企業など、制度が整っており変化の少ない環境を好みます。
収入の見通しが立ちやすいことや福利厚生の充実が、仕事の満足度に直結します。
このタイプの人は、リスクのあるキャリアチェンジを避け、着実にキャリアを積み上げることを選びます。
分類7:起業家的創造性
自ら事業を起こし、アイデアを実現させることに魅力を感じるタイプです。
自由な発想と高い自立性を持ち、新しい価値を生み出すことに喜びを感じます。
スタートアップ創業者やフリーランス、クリエイターなども多く、自分の裁量で物事を動かす環境に適性があります。
失敗を恐れず挑戦する強さが、このアンカーの特徴です。
分類8:自立と独立
組織に縛られず、自分のスタイルで働きたいと考えるタイプです。
フリーランス、個人事業主、在宅ワーカーなど、自由度の高い働き方を選びます。
他人に管理されることを嫌い、成果に対して自己責任を持つことを好みます。
このタイプは、「誰のために働くか」よりも「どう働くか」が重要で、自律的にキャリアを築いていきます。
キャリアアンカーの診断方法
キャリアアンカーを見つけるには、自分の過去の経験や価値観を深く振り返ることが重要です。
「Web診断ツール」を活用したり、「キャリアコンサルタント」との対話によって見つけていくことが効果的です。
Web診断ツールについては、厚生労働省が公開している、無料ツールがおすすめです。
また、キャリアコンサルタントについては、転職エージェントに相談してみることがおすすめです。
↓の記事で転職エージェントのオススメを紹介しているので、自分に合った転職エージェントに無料登録してみてください。

自己理解を深める第一歩として、これらの診断を取り入れてみましょう。
まとめ
本日は、これから転職を始めるという人に…自分の軸を決めるキャリアアンカーについて、診断方法と8つの分類を紹介しました。
- キャリアアンカーとは、キャリア選択を行う際に「譲れない価値観」や「自分らしさの中心」
- 「動機」「コンピタンス」「価値観」3つの要素が重なる部分が「キャリアアンカー」
- 「Web診断ツール」を活用したり、「キャリアコンサルタント」との対話によって見つけていくことが効果的
キャリアアンカーは、変化の多い現代において「自分らしさ」を保ちながら働くための指針となります。
単なる適職診断とは異なり、深い自己理解に基づいた「納得感ある選択」ができるのがキャリアアンカーの強みです。
診断ツールや振り返りを活用しながら、自分にとって本当に大切なものを明確にしてみましょう。
以上、タカヒデでした。